Be Content with What You Have

Be Content with What You Have

カナダ西海岸は、本格的な夏に入る前の「花咲く季節」です。

街中にいろいろな花が咲き乱れ、本当に目にも美しい季節。まだ肌に涼しげに吹く心地よい風が、どこかに咲いている甘い花の香りを運んできてくれます。

この時期はとても忙しい季節でもあります。自然の中に咲く植物の花をハーベストする季節でもあるので、天気や気温を日々確認しながら、一番良いタイミングを見計らってハーベストに出かけます。

特に今年のワイルドローズのハーベストは、タイミングがバッチリでした。ワイルドローズは満開を迎えては散り、また次のピークが来ては散る、というサイクルを2~3回ほど短く繰り返すのですが、今回はほぼ最初のピークのタイミングで摘むことができました。

ワイルドローズが咲いている場所は、なんともやさしく、甘いバラの香りが一面に漂っていて、いつも夢心地な気分でハーベストをします。甘い香りとピンクの花びらに誘われて、ミツバチも忙しそうにブンブン飛んでいます。このミツバチが受粉するために、ワイルドローズの5枚の花びらのうち2枚は残して摘まないといけない、とサステイナブルなワイルドハーベストの仕方を先住民の方から教わりました。

なのでワイルドローズのハーベストの作業は毎回とても根気がいるのです。
朝9時頃にスタートしても、半日以上は優にかかります。特に今回は見事に満開だったこともあり、摘み進めてもまだあちらこちらにワイルドローズが咲いていました。

夕方にさしかかり、バスケットに積もった花びらを見つめて、ちょうど良い量が摘めたと判断。
あともうちょっと…、という気持ちを抑えることは、自分の中の約束事を守ることでもあります。

自分の目と手が届く範囲で摘むこと。
持ち帰って処理できる量だけ摘むこと。
そして、生態系や次に摘みにくるかもしれない人のことを考えて、残しておくこと。

それは「足るを知る」という感覚に近いのかも知れません。
今、自分の手の中にあるものに満足し、感謝すること...。

もう少し長く咲き続けるであろうワイルドローズとその蕾に別れを告げ、また来シーズンの再会を胸に、帰路につきました。

 

Back to Journal